実践ガイド

ラインシート:質問しなくても発注できる資料にするために

バイヤーは発注の前にラインシートを開きます。ルックブックやカタログとの違い、品番ごとに載せるべき内容、バイヤーを迷わせるミス、そしてオンラインで共有したラインシートが発注書になる仕組みを解説します。

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この記事のポイント

  • ラインシートはコレクションの営業資料です。各品番を、画像、カラー、サイズ、価格とともに掲載します。
  • プロのバイヤー向けの資料であり、コレクションの世界観を伝えるルックブックとは役割が異なります。
  • 良いラインシートは、情報がそろっていて、読みやすく、常に最新で、実際の請求価格と一致しています。
  • オンラインで共有すれば、そのまま発注書として使うこともできます。

あるバイヤーが展示会を前に商談の準備をしています。卸価格も最低発注量も納期も見つからなければ、彼女は次のブランドへ移ってしまいます。ラインシートは、バイヤーが発注前に最初に開く資料であることが少なくありません。展示会の前に送る、商談後に共有する、ショールームで閲覧する。いずれの場合も、質問しなくてもコレクションが理解でき、発注の準備が整う内容でなければなりません。

ラインシートとは?

ラインシートとは、プロのバイヤー向けの販売用カタログです。コレクションの品番ごとに、画像と発注に必要な情報を掲載します。商品名と品番、カラー、展開サイズ、素材、卸価格、希望小売価格、最低発注量、納期などです。

ラインシート、ルックブック、カタログ:3つの資料と3つの役割

3つの資料と、それぞれの用途
資料目的主な内容
ラインシート発注につなげる品番、カラー、サイズ、価格、取引条件
ルックブック魅力を伝え、コレクションの物語を語るイメージ写真、スタイリング、世界観
カタログ商品ラインナップ全体を紹介する定番商品とコレクション。取引条件は記載しないことが多い

ラインシートに何を載せるべきか:欠かせない7つの項目

卸価格と希望小売価格があれば、バイヤーは自店の利益を見積もれます。ただしそれには、根拠をもって算出した卸価格が前提です。サイズとカラーを固定した組み合わせであるプレパックは、正確な内訳とともに表示します(サイズカーブとプレパックを参照)。表示した最低発注量は必ず守る必要があります。最低発注量の決め方もご覧ください。

発注につながるラインシートの4つのルール

市場ごとに1つのラインシート

海外のバイヤーには、その市場向けの価格を、自国の通貨と言語で見せる必要があります。複数の価格列を並べた1つのラインシートは、混乱とミスのもとになります。国別の価格設定については海外向けホールセールのガイドで解説しています。

PDFのラインシートは送った瞬間から古くなる

廃番になったカラー、変更された価格、遅れた納期は、すぐに反映されなければなりません。カタログと連動したオンラインのラインシートなら、常に正確です。

数秒で読み取れること

バイヤーは数十ものコレクションに目を通します。品番をアイテム別やテーマ別に整理し、レイアウトはシンプルにまとめ、画像、価格、在庫状況といった発注の決め手となる情報を目立たせましょう。

ラインシートから発注へ

最良のラインシートは、そのまま発注できるラインシートです。リンクで共有すれば、バイヤーは自分でセレクションを作成できます。営業担当者がそれを商談で引き継ぐことも、確認待ちの注文になることもあります。

バイヤーを迷わせるミス

  1. 実際の請求価格と異なる価格を掲載している。
  2. 画像の品質が低い、またはカラーが正しくない。
  3. ファイルが重すぎてスマートフォンで開けない。
  4. 納品情報が記載されていない、または古いままになっている。

配布前に見直す3つのポイント

まず、すべての価格を実際に請求する価格表と一致させます。次に、市場ごとに、バイヤーの通貨と言語でラインシートを用意します。最後に、展示会の数週間前にオンラインで公開します。

よくあるご質問

「ラインシート」と「ライン・シート」、どちらの表記が正しいですか?

どちらも使われます。英語では linesheet と line sheet の両方が用いられ、日本語では「ラインシート」と一語で表記するのが一般的です。

ラインシートとルックブックの違いは何ですか?

ラインシートは、品番、カラー、サイズ、価格、取引条件を載せて発注につなげる資料です。ルックブックは、イメージ写真とコレクションの世界観で購買意欲を高める資料です。

ラインシートに価格を載せるべきですか?

はい。プロ向けの営業資料だからです。卸価格と希望小売価格を、取引先の通貨で記載します。

ラインシートはいつバイヤーに送ればよいですか?

展示会や受注期間の数週間前に送り、セレクションを準備してもらいます。そして商談後にもう一度、注文内容のまとめとあわせて送ります。

出典

  1. 【記者の目】苦境にあるアパレルメーカーの卸ビジネス 売り先は既成概念捨て目線変える — 繊研新聞
  2. Des marges au chiffre d’affaires : les chiffres utilisés dans l’industrie de la mode — FashionUnited France
  3. Wholesale and retail explained: Definitions, examples, and pricing strategies — FashionUnited

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